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2024トップインタビュー




新造船で燃料を安定供給
 —石油業界の現況についてお聞かせください。
 原油相場は高止まり状態が続いています。当初、昨年9月末に終了する予定だった政府の燃料油価格激変緩和補助金が今年4月末まで延長され、小売価格は一定の水準を維持していますが、5月以降は不透明な状況です。
 当社が特約販売契約を結ぶエネオスは、脱炭素社会を目指し水素事業に注力しています。また同社が研究を進める合成燃料は、水素とCO2を組み合わせて製造。ガソリンと同様に使え、既存のインフラを活用できる利点があります。しかしコストが高く実用にはまだ課題があるようです。
 —船舶での給油事業で使用する新造船「28玉光丸」を導入されました。
 船舶や沿岸工場への燃料供給を行う3隻の給油船のうち、1隻が老朽化したため新造船に入れ替え、昨年11月に進水式を行いました。脱炭素化へ向かう中、給油船への投資は難しい判断でしたが、お客さまへの安定した燃料供給のために踏み切りました。これまで通り3隻で安定供給を続けていきます。
 —カーリテール事業などの現況は。
 新型コロナウイルスの5類移行によって人々の動きが活発化し、岡山、玉野市内5カ所のサービスステーションおよび店舗では、カーケア商品の販売や修理のニーズが増加しています。レンタカーサービスも同様に好調です。
 香川県内で3店舗展開するTSUTAYA事業では、昨年丸亀郡家店に菓子チェーン店「シャトレーゼ」を開店。特にクリスマス、年末年始は大勢のお客さまにご来店いただきました。同店に新設したカプセル玩具販売機コーナーも人気です。その他の店でも地元グルメの販売やイベントが好評で、今後も地域の「文化発信基地」としての役割を果たしていきます。創業の地・玉野市での介護事業は、コロナ感染リスクのため利用控えが続いていますが、地域貢献のためにも運営を続けていきます。
 —今後の展望を。
 脱炭素化への取り組みが進んでいますが、エネルギー転換への明確な道筋は見えていません。中東情勢の悪化などにより、改めてエネルギーの安定供給の重要性が認識されています。当社は長年エネルギー供給に取り組んできた知見を生かし、今後も産業活動や皆さまの暮らしをしっかり支えます。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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