2024トップインタビュー

　—昨年は開業５０周年でした。
　折しもコロナが第５類に移行し、世の中が活気を取り戻した時期と、当ホテルの節目が重なりました。中でも７月にオープンした露天風呂は、当ホテルの価値である“眺望・自然”を最大限に生かした施設と大きな話題を呼びました。安全性を守りながら素晴らしい景観を一望でき、吹き抜けの構造で自然との一体感を楽しめると、お客さまにも大変ご満足いただいております。天然温泉ではありませんが、照明や建築素材にもこだわり、遠赤外線効果と浄化作用で郷土の備前焼の玉を活用しております。一方で５０年の年月は、当然設備の老朽化が課題になってきます。客室の改装と同時に、ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の観点からもクリーンエネルギー転換に着手。地域のため、環境のためにも、お客さまに直接関わりのない部分にもしっかりと配慮したいと考えています。
　—インバウンドの回復は。
　前年度後半から、特に急速に回復している印象です。ありがたいことに、ほぼ毎日海外からのお客さまにお越しいただいています。アクセスの利便性向上のために、シャトルバスを増便。来年の瀬戸内国際芸術祭開催を控える中で「選ばれるホテル」に向けて取り組みを強化してまいります。
　—ホテルの魅力づくりについては。
　もともと駅から距離があるため「岡山国際ホテルでなくては」と価値を認めていただかないと選んでいただけません。その価値の一つとして、露天風呂は大きな魅力となりました。またご好評いただいております当ホテル自慢の料理と、サービス技能検定一級を取得しているスタッフ指導のもと、質の高いサービスはもちろん、豊かな自然と高台からの絶好のロケーションを、より一層アドバンテージにできる施策を打ち出していきたいと思っています。
　また、コロナ禍の影響もありブライダルの捉え方が変化し、挙式されないカップルが増えている中、唯一無二の感動をご提供できるプランを考えています。特に夕日と夜景を一望できる最上階レストランでの「トワイライトラグジュアリーウエディング（仮称）」プランは、新たな価値をご提供できるのではないかと期待しています。
　私たちが目指しているのは食・泊・宴のすべてにおいて上質の「ホテルらしいホテル」です。５０周年を節目とし、さらに岡山を魅力ある街として発信できるよう、今後も挑戦を続ける覚悟です。